入れ歯
- 入れ歯を固定する天然歯に負担がかかることがあります
- 個人差や使用方法等により、人工歯の擦り減りや稀に割れたり壊れる可能性があります
- 土台となるご自身の歯を削ったり、神経の処置が必要となることがあります
- 金属を使用する義歯では、金属の種類によってはアレルギーがでる可能性があります
- 使用直後は口腔内に馴染むまで調整や慣れに時間がかかることがあります
- 加齢によるお口の中の変化により、定期的に調整が必要になる可能性があります

歯を失った際に、その機能を補うために使用される「入れ歯」。入れ歯(義歯)は、歯を失った場合に使用する人工の歯です。
部分的に歯が失われた場合に使う部分入れ歯と、すべての歯を失った場合に使う総入れ歯の2種類があります。
入れ歯は、失った歯の機能を補い、咀嚼や発音を改善するだけでなく、見た目の改善にも役立ちます。
入れ歯の必要性と重要性

入れ歯は、単に見た目を整えるだけのものではありません。
歯を失ったまま放置すると、以下のような問題が生じる可能性があります。
これらの問題を防ぐためにも、入れ歯は非常に重要な役割を果たします。
咀嚼機能の低下
歯がないと食べ物を十分に噛むことができず、消化不良や栄養不足につながることがあります。
発音の影響
歯がないと、特定の音が発音しにくくなり、会話に支障が出ることがあります。
顎骨の変形
歯がない状態が続くと顎骨が痩せてしまい、顔の形が変わる原因になることがあります。
他の歯への影響
歯が抜けた部分を補わないと、周囲の歯が動いてしまい、噛み合わせが悪くなることがあります。
入れ歯のメリットとデメリット
メリット
咀嚼機能の回復
入れ歯を装着することで、食事を楽しむ能力が回復します。硬いものも噛めるようになるため、栄養バランスの良い食事が可能になります。
審美性の向上
入れ歯は自然な見た目を再現することができるため、笑顔や表情に自信を持つことができます。
発音の改善
特定の音が発音しやすくなり、コミュニケーションがスムーズになります。
健康の維持
顎骨や周囲の歯への負担を軽減し、長期的な口腔内の健康維持に役立ちます。
デメリット
慣れるまでに時間がかかる
初めて入れ歯を装着する場合、違和感や痛みを感じることがあります。慣れるまで数週間かかることもあります。
定期的な調整が必要
顎骨や口腔内の変化に伴って入れ歯も調整が必要です。これを怠ると、使用感が悪化する場合があります。
破損や摩耗のリスク
入れ歯は長期間使用すると摩耗したり壊れたりすることがあります。その際は修理や交換が必要です。
保険適用外の場合の費用負担
自費診療で高品質な入れ歯を選択した場合、費用が高額になることがあります。
入れ歯の種類

部分入れ歯
自然な歯が一部残っている場合に使用します。金属製のクラスプで残った歯に固定されます。

総入れ歯
すべての歯を失った場合に使用します。歯茎の形に合わせて作られ、吸着力で固定されます。
入れ歯の素材について(保険と自費)
入れ歯にはさまざまな素材があります。
大きく分けて保険適用の素材と自費診療で選べる素材があります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
保険適用の入れ歯

保険適用で作られる入れ歯は、比較的低価格で提供されます。
主にレジン(プラスチック)という素材で作られており、基本的な機能を十分に果たします。
ただし、以下のような制約があります。
耐久性がやや低い
厚みがあるため装着感に違和感を覚える場合がある
審美性は自費診療に比べて劣る
自費診療の入れ歯
自費診療では、多様な素材から選ぶことができ、自分に合った最適な入れ歯を作ることが可能です。
以下に代表的な素材とその特徴を挙げます。
自費入れ歯の素材比較
金属床(チタン・コバルトクロムなど)

特徴
金属床は薄くて丈夫でありながら軽量です。特にチタンはアレルギーにも配慮された素材です。
メリット
装着感が良く、口腔内で違和感が少ない。耐久性にも優れており長期間使用可能。
デメリット
保険適用外で費用が高額になる。
ノンクラスプデンチャー

特徴
金属バネ(クラスプ)を使用せず、特殊な樹脂で作られる部分入れ歯です。
メリット
見た目が自然で審美性に優れている。金属アレルギーの心配がない。
デメリット
耐久性は金属床よりも劣る場合がある。
入れ歯選びのポイント
入れ歯を選ぶ際には、自分の生活スタイルや予算だけでなく、口腔内の状態や医師との相談も大切です。
以下の点を考慮すると良いでしょう。
日常生活で何を重視するか
咀嚼機能を重視する場合は金属床、見た目を重視する場合はノンクラスプデンチャーなど、自分の優先事項を明確にしましょう。
費用対効果
自費診療の場合、高額な費用がかかりますが、その分快適さや耐久性が向上します。
長期的な視点で考えることも重要です。
医師との相談
自分だけで決めるのではなく、信頼できる医師と相談しながら最適な選択肢を見つけましょう。
入れ歯のケア

入れ歯は適切なケアが必要です。
毎日取り外して清掃し、歯茎を清潔に保つことで、口腔内の健康を維持します。
定期的に歯科医でのチェックも重要です。 入れ歯は、適切に作製され、メンテナンスされることで、快適に使用でき、生活の質を向上させることができます。
入れ歯治療概要
治療期間 |
約1ヶ月 |
治療回数 |
3~4回 |
費用(※症状によって金額は変わります) |
総入れ歯 22,000円~
Ex) |
リスク・副作用 |
|
上記の治療期間や通院回数は一般的なものであり、患者様の症状によっては期間・回数が増えることもあります。
入れ歯は失った歯を補うだけでなく、健康的な生活を送るためになくてはならない存在です。
保険適用と自費診療、それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分に合った素材やタイプを選ぶことが大切です。
また、定期的なメンテナンスも忘れず行いましょう。
当院では患者様一人ひとりに合わせた最適な入れ歯をご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。